巻き込み術に必要なのは、ホスピタリティと熱い思い、そしてヒトを大切にする

標題の通り。本から情熱が伝わってきます。自分ブランドの教科書よりはこっちのほうが読んでて面白かった。

ProductName 藤巻流 実践・巻き込み術
藤巻 幸夫
講談社 / 1470円 ( 2009-04-21 )


  • 笑顔というのは大切なコミュニケーションの手段でありホスピタリティの一つである
  • 価値基準を他人の評価に委ねない
  • テンションを跳ね上げて熱を共有するのは巻き込み術
  • 積極性がないとヒトは巻き込めない
  • 精読は必要
  • スローとホスピタリティ
  • 宗名臣言行録

さて、巻き込み術のはなしで面白いのはもう一冊あると思うのです。

コグレマサトさんの「マキコミの技術」ですね。

ProductName マキコミの技術
コグレマサト
インプレスジャパン / 1575円 ( 2010-12-17 )


巻き込み技術にはヒトを巻き込むので、ホスピタリティの重要性は同じ方向を向いているのだと思うのだけど、前者は強いネットワークを想定しているのに対して、こっちは弱い紐帯的な感じを受けるわけです。それはソーシャル・ネットワークサービスをうまく使っているとかそんなところにあるのかなぁと。継続して情報を出していると、それなりにひととなりや、何を成したいのかはなんとなく共有されてくるので熱い思いをぶつけなくても方向性の共有がしやすいってのもあんのかなぁ。

藤巻さんのやり方は自分自身を仲介としてエッジが対称な強い関係性を構築しているのに対し、小暮さんのほうはなんとなくしなやかさを感じるんだよなぁ。

あとでもう一回読み返してみようっと。

5つの、シンプルでありながら複雑かつ意味深い問い

サラリーマン研究者は資本主義社会においては労働力というサービスを提供する商品にすぎないが、一方で知識資本社会においては、自分で自分の知識資本をもとに経営する一種の経営者である。

つまり我々は知識資本の経営者としてドラッカーの5つの問いかけに答えなければならない。

  1. われわれのミッションは何か?
  2. われわれの顧客は誰か?
  3. 顧客にとっての価値は何か?
  4. われわれにとっての成果は何か?
  5. われわれの計画はなにか?

ProductName 経営者に贈る5つの質問
P.F.ドラッカー
ダイヤモンド社 / 1575円 ( 2009-02-20 )


  • 計画とはその都度のものではない。うまくいくものを強化し、うまくいかないものを廃棄していくという連続したプロセス
  • 組織には二種類の顧客がいる。活動対象としての顧客とパートナーとしての顧客
  • どれだけ利益をあげたかよりも、どれだけ大事な顧客をつかんだかのほうが大切
  • 計画とはゴールをアクションプランに翻訳するものである

プレゼンの心構え

スライドの見せ方はプレゼンテーション Zenを読めばよい。こっちは準備を入念にとか心構えとか話し方の本。少人数の会議を成功させるためにどうすればよいかとか。

PREP方式

  • 観点
  • 理由
  • 実例
  • 観点

ProductName ブライアン・トレーシーの 話し方入門 ー人生を劇的に変える言葉の魔力
ブライアン・トレーシー
日本実業出版社 / 1365円 ( 2008-07-17 )


  • 結末から考える
  • 5 x 5 のルール
  • この会議がうまくいったらどんな結果になるだろうか?
  • 全員が無言で賛成するような議題は皆何も考えていない(ので失敗する)

資本主義経済では労働者は剰余価値を生み出して資本家に貢いでいるということ

資本主義経済での資本家と労働者の関係をストーリー仕立てでわかり易く解説している本。マルクス経済学に立脚している本かな。

途中奴隷とサラリーマンは何が違うのかっていう話が出てきたがそこは非常に勉強になった。自分の中で社畜っていう言葉の定義がはっきりした(TODO:草を生やす)。

ProductName サラリーマンだから貧乏ですが、なにか?
大村 あつし
PHP研究所 / 1365円 ( 2009-12-22 )


  • 労働には二面性があるので、これは商品である。
  • 貨幣は商品ではない
  • 商品の価値は消費すれば目減りする
  • 労働力の使用目的を消費することが労働
  • サラリーマンは「労働力の回復」のために給料を得ているにすぎない

最後、サラリーマンという生き方は幸せかどうかに触れているけど、無難なオチで終わっている。資本主義はいずれ終焉を迎えて新しい社会が来るだろうという話にはなっていて、参考書籍にネクスト・ソサエティが挙げられていた。

研究所などで流行りの、オープンイノベーションとか社内ベンチャーのことなどもあわせて考えると、資本の価値が知識(資本)に移りつつ、有能な人材はマイクロな知識資本家として振る舞っていくのかな?と思う。商品としての知識労働から属人性が離されて剰余価値は生み出しにくくなっていくんだろうなと思う。

そういう自分の為に働くという生き方のほうが好きだな、と最近強く思う。

おまけの話

製薬業界にもXX駆動開発って有効だと思っている(というか、メガファーマでは実践されているらしい)が、その手段に名前が付かないのでなかなか認知されない。プロジェクトなんて典型的なTDDだし、プロジェクトはいつもデスマってんのにその状況に名前がつかないから、アジャイルへの渇望もない。

突き詰めていけばDDDこそが重要だと思ったりするんだけど、研究者の思考がマーケットインじゃなくてプロダクトアウトだからまぁ難しいなぁと思っている。

正社員は危ないという話

65歳まで定年引き上げが議論されてるってことは、僕らの時代には70近くまでいくんじゃないかなぁ。そもそもリタイアメントできるっていう保証があるからサラリーマンに意味があるわけであって、死ぬまで働き続けるのを前提でサラリーマンを選択するってのは超ハイリスクだよなと思う。

この本は、ファクトをつかむにはいいけど、基本的に如何に雇用されるかということに論点をおいているので処方箋としてはいまいちかな。サラリーパーソンとして勝ち残るためにどういう努力が必要かなぁと知りたい場合には読めばなんか得るものはあると思う。

ProductName 正社員は危ない! "リストラなう"を生き抜く方法
尾方 僚
朝日新聞出版 / 1470円 ( 2010-10-07 )


  • 転職マーケットでは、管理職といえども実務経験が重視される
  • 建前では「能力次第で、若い人に仕事を任せる」といいながらも、組織の実態は年功序列を中心にすえた力学で動いている
  • 本来会社に入ることはキャリアのスタート
  • ポジションよりもロールを求めて転職する
  • 今の会社を離れるということについてネガティブなコメントはいっさいしてはいけない
  • 出る杭になる
  • いま辞めさせられても一年はゆとりをもって暮らせるマネーを用意しておく

会話がとぎれない話し方のコツはオウム返し

相づちのタイミングと表現、またはオウム返しの大切さのみを説いて200ページ超え。

コーチングの本読むとサラッと書いてあることが多いだけのパートに全てを割いているのである意味すごい。

  • 話し手の気持ちをひとつひとつ丁寧に言葉にすることを心がける
  • 強く伝えたいメッセージがあるときは瞳にピントを合わせる
  • ラジオはテキスト
  • 謝るときには何についてお詫びしているのか明確にする

ちょうど今日、職場のパーティーっぽい催しがあったので上記を心がけて臨んだらなかなか楽しい会話が出来たのでいいねと思った。

一方で、ちょっと変わった人がいて(僕が嫌われてるのかもしれないけど)、向こうから近づいてきたから話しかけたんだけど、あからさまに無視すんのね。なんか昔悪いこといったのかなぁと思ったんだけど心当たりもないし。ただ、あの態度は不快だし反面教師にしとくかと思った。

あと、その席で、職場の上司的だった同僚(先輩という表現がいいのか?)に丸くなったと言われた。一緒に話してた同僚に「なんで?子どもが出来たからか?」とか言われたので、「野菜を育てるようになったからだ」と答えておいた。

というか大学を卒業して以来、丸くなったと言われ続けているので、どんだけ真円に近づいてんのかなぁと思ったが、個人的には真円よりは深淵を極めたい。

本当は怒るとか正論で相手を打ち負かすというのはエネルギーを使うしコスト的にもペイしないというのを学んだのかなぁと思う。それから駄目なやつにダメって言ったところで自分の能力が上がるわけじゃないしなーと。

「馬鹿に向かってバカと言ってなにが悪い!」と思っている方はここらへんの書籍もあわせて読むといいかもしれません。

ProductName 怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)
アルボムッレ スマナサーラ
サンガ / 735円 ( 2006-07-18 )


ProductName D・カーネギーの対人力
D・カーネギー協会
創元社 / 1260円 ( 2010-03-06 )


もう一点は、元の上司から、「自分でプロアクティブに動かないと大したコミットメントできないぞ」と言われた。

それはその通りなんだけど、そうだったら、今の上司なんていらないし、現上司に調整力がないとか折衝力が弱いとか言われたくないよ(僕よりもっとないじゃん)と思った。と書いてて、こういう考え方は後ろ向きかなーと思った反面、そうしないと上がっていけない職場の構造ってどうなのかなぁと思った。

まぁ、自分のキャリアを第一に考えるしかないよなぁという無難な結論付けで。

対人力

成長力より面白かった。持続的なモチベーションのためには金銭的なインセンティブよりも、承認欲求に訴えるほうが効果があるってのはモチベーション3.0でも触れられていたとおり。あっちは自分で自分をマネジメントする系だけど、こちらの本は外からどう与えるかという視点で書いてある。

7章の「つき合いにくいひととつき合う」という章が勉強になった。

イエスマンが好きな上司が多い。彼らは近視眼的人間で、たぶんあまり出世はできない

部下に反論されるのを嫌がるような上司は、マンネリにおちいり成功できない。

会社の仕組みや労組的な年功序列マインド的には受け皿としての中間管理職が必要悪として存在するけど、確かに能力的に残念度が高いのが多い。「対人力」の中ではそういう人達とうまくやっていくことを奨励しているのだが、果たしてそれでいいのだろうか?とも思っている。

それは幸せな働き方なのだろうか?

ProductName D・カーネギーの対人力
D・カーネギー協会
創元社 / 1260円 ( 2010-03-06 )


  • 苺で魚は釣れない(ように餌は相手に合わせて変える)
  • 相手が必ずイエスと答える質問をし続ける
  • 批判せず質問する
  • 議論に勝つ唯一の方法は議論しないことだ

フォーカル・ポイント

これは名著かも

今、あなたが仕事や日々の暮らしで思ったとおりの結果を得ていないのなら、戦略的な人生設計にたちかえるときだ。失望や不満を感じるのは、腰を落ち着けて戦略的に取り組むべきだという合図である

本書は最も大切なポイントを見極める力の大切さを説いていてそこに焦点を当てることを説いている。

重要度と緊急度の軸があった場合に重要だが緊急でない仕事に割く時間を増やそうとか、そういこと。

基本的にポジティブ、オプティミスティックでやるべきことにフォーカスしようっていう内容ですね。たまに読みなおすと負のモードに陥らなくて済むのでいいと思う。

一方で、重要でないけど緊急な仕事を如何にやらないかという割と現実にありがちな部分には触れてなかったりするのは、そもそも想定してないからだろう。

もっとも重要な人生の選択とは、現在と未来の自分の姿に、全て自分が責任を取ると決めることである

っていう状況で、敢えて後ろ向きな対応をする必要がないからだろう。

色々勇気づけられる本であることは間違いないので読むといいですね。

ProductName フォーカル・ポイント
ブライアン・トレーシー
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 1575円 ( 2009-10-03 )


  • ひとたび習慣にしてしまえば、より少ない労力で、大きな成果が得られるようになる
  • 生産性を高める五つの質問
  • 重要だが緊急でない仕事は長期的に大きな成果をもたらす
  • タイムマネジメントはライフマネジメント
  • 思考力は何よりも貴重な力である。何を考え、同反応するかを選ぶことが、あなたが唯一完璧にコントロールできることだからである
  • 成功者は楽観主義者という資質を持っている
  • ゴール設定7つのステップ
  • 事業の定義を広くする
  • あなたの成功を左右する人はすべてあなたの顧客
  • アルコール消費量を減らす
  • 会う人すべてが得意客のように対応する

6次産業化推進セミナーに行ってきた

別に6次産業化に興味が有るわけじゃないけど、参加してみたら今回は超良かった。刺激を受けまくった2時間だった。パネラーの全てが強いメッセージを発していて熱かったですね。

長坂養蜂場

地域ブランドを大切にしている感がある。ラスクとはちみつマーガリン美味しそう。今度通販で買ってみようってことになった。

なかじま園

受け取ったヒトがどう捉えるかという観点からの徹底的に顧客目線な戦略。この方はほんとすごいなぁと思った。うちの実家は栃木で毎年苺が送られてくるけど、運送の過程でやっぱ傷んでることが多いので、ユリカーゴ使った発送ってそれだけでうれしいっすね。

それから、パンフの改良前後の違いの説明が分かりやすかった。

あとは、はなの舞のちょびっと乾杯の苺に使われている。

ちゃの生

f-bizもblogもずっと見てるので、改めて志が高いなぁと思った。三人の中では一番チャレンジャーっぽいですね。ブルーベリードレッシングもバーニャカウダソースも気になる。

TODO

あとで試す

  • なかじま園の苺
  • 長坂養蜂場のはちみつラスク
  • 長坂養蜂場のはちみつマーガリン
  • ちゃの生のブルーベリードレッシング
  • ちゃの生のバーニャカウダソース

ProductName 農はショーバイ!
松木 一浩
アールズ出版 / 1365円 ( 2010-09-15 )