一ヶ月くらい前に業界の集まりがあったので、割と仲良くして頂いている他社のメディシナルケミストの人にこんな論調の話を振ってみた。
帰ってきた答えは「ケミストはまぁ他の業種でもつぶしが利くから製薬業界にこだわらないでも日本に就職先はあると思うよ」ということだった。でも、これがしめしていることは、合成っていう作業は、誰でもやれる系のコモディティ化するタイプの仕事のひとつってことじゃないかなぁと思った。まぁ、実際替えがきくしね。
さらに昨日、外資系のソフトウェアベンダーさんが量子化学計算ソフトウェアの売り込みに来てたんだけど、「海外のメガ・ファーマのニーズを汲みとって製品設計してますけど、日本のユーザーさんはまだあまりいないので、今入れて頂ければ日本でトップのほうになれると思います」っていう営業トークだもんなぁ。多分国内企業の性格を汲んだトークなんだろうけど、、、
流行を追いかける人には流行をつくりだすことはできないって言葉を思い出した。
自分のいる業界の未来を考えるに、メガ・ファーマのアジアの拠点が日本にないってことは、やはりこの国のこの業界はクォリティ/コストに競争力がないってことだと思うんだよなぁ。日本にこだわる必要あんのかなぁ、伸びそうな国に移って頑張るっていう選択肢を取る人はいないのかなぁ。まぁ、10年20年すれば答えが出るので気長にまとう。
日本人は自分は出ていかずに、お金を先に出稼ぎに行かせる人が多いようです。しかし、お金より先に人が働きに出ていく時代が来たのです。
本書はそんな日本の状況をわりと外側から客観的に見たコラムですな。英語が出来たらアメリカとかヨーロッパを目指す記事が割と目に付く機会が多い気がするけどアジアのどこかを目指すっていう方向性もあるんだよなぁと思った。