4月からチームごと異動になってる。異動先はまぁルーチンワークに全力投球的な部署ですね。保守メインだから仕方ないんだろうけど。意図というのはまぁ薄々感じていて、要するに我々が染まるのか、我々に染めるのかという駆け引きが行われる感満載なわけだけど、実際疲れるからイヤなんだよなぁ。一掃してつくり直すというオプションが存在しないってのは問題だと思っている。年功序列でところてん方式で押し出されたのを押し戻すと組合がうるさいからどうしようもないんだろうなぁ。って、僕らの世代にそういう処理も押し付けても困るわけですが、まぁそういう世代なんだろうなぁと思っている。
本書はちょうど僕らが抱えているそういうジレンマを含んだ給料格差をフリーライダーという観点から分類して分かりやすく説明して、暗黒面に染まらない、またはうまく避けるポイントを提示している。
経験上、真のフリーライダーってのはたしかにいますね。ぱっと思いつくのはこういうヒトとか。
本書のフリーライダーの分類っていうのは積極的にフリーライドしようという人間と、認識の違いとかカルチャーの急激な変化により取り残されたヒトの区分けをあまり明確にしていないかなぁ。なんというか歴史的経緯によるフリーライダーってのは一定数いますよね。上司から与えられた仕事をこなすのが仕事だったはずなのに、気がついたらその仕事はいつからか企画型業務に分類されちゃって困った困ったという。とりあえずやれる範囲で一生懸命やってみよう的な。給料一緒だったら同情すんだけど、結局そういう人達高給なんだよね、本書でいうアガリ系ってやつか。
それからフリーライドに一生懸命な人間というのは意外に組合活動頑張るという側面に触れてないな。これ重要かも。とりあえず組合に前向きなやつとは目を合わすなというのは僕の生きる智慧ですね。結局、ああいうのに染まると研究者的な堕落しか待ってない。キャリアブルスキルが喪失しますね。成果主義とか取り入れていながら組合のベアとか年功序列とかああいうの一生懸命なやつのほうが積極的なフリーライダーだと思うんだよなぁ。
- ただのり社員とは「自分は楽をしておいて、他人の努力や善意の恩恵に与っているヒト」
- 現場のノルマや成果管理が厳しくて、現場から本部に異動した人にとって、本部がまるで休憩所のようになっているケース
- 年功序列から成果主義にスイッチする過程で「無能な上司、有能な部下」という図式ができやすくなる
- アガリ型フリーライダーが生息しやすい条件は「サボっていてもそれなりの処遇が手に入る」
- 敗者復活の文化は重要
- 挑戦奨励、挑戦礼讃
- 成長努力を怠っている先輩、上司はフリーライダーにみられがち
- 自分をベテランと思った瞬間から没落は始まる
本書を読んだからといって、モチベーションがあがるわけではないが、なんとなくモヤモヤするシチュエーションってのはフリーライダー絡みではけっこうあるので、そういう時にモヤモヤしないで、自分の心に折り合いをつけるためには読んでおくといいのかも。