ウェブオペレーション

成功するためには、致命的でない失敗を如何に重ねるかと誰かが言ったように、先人の経験から学ぶことは非常に意味のあるものです。

本書は、18人のエキスパートによるエッセイ集のようなもので、様々な経験が語られているので参考になった。

とりわけメトリクスの重要性はウェブオペレーションに限らず全てのカイゼンが必要なプロジェクトにおける真実だよなぁと思った。

  • より早いフィードバック
  • もっと自動化
  • 現実世界のメトリクスを監視
  • 断続的なバグにうまく対処する
  • より小さなバッチ

あと、読んでいてこれって創薬プロジェクトが抱えている問題そのものじゃないかと思ったりした。という視点で見てみると

  • MTTD (平均診断時間)
  • MTTR (平均復旧時間)
  • MTTF (平均故障時間)
  • MTBF (平均故障間隔)

が創薬研究において何を意味しているのかを考えるのは意義深いかもと感じた。

ProductName ウェブオペレーション ―サイト運用管理の実践テクニック

オライリージャパン / 2730円 ( 2011-05-14 )


インフラはアプリケーションである

目次

  • 1章 ウェブオペレーション:キャリア
  • 2章 Picnikにおけるクラウドコンピューティングの利用とその教訓
  • 3章 インフラとアプリケーションのメトリクス
  • 4章 継続的デプロイ
  • 5章 コードとしてのインフラ
  • 6章 監視
  • 7章 いかにして複雑なシステムは失敗するか
  • 8章 コミュニティ管理とウェブオペレーション
  • 9章 予期しないトラフィック急増への対応
  • 10章 開発と運用の協力と連携
  • 11章 訪問者の気持ち:ユーザ対面メトリクス
  • 12章 ウェブにおけるリレーショナルデータベースの戦略と戦術
  • 13章 障害を活用する:ふりかえりの技芸と科学
  • 14章 ストレージ
  • 15章 非リレーショナルデータベース
  • 16章 アジャイルインフラストラクチャ
  • 17章 夜中に聞こえる奇妙な物音(と、ぐっすり眠る方法)
  • 18章 日本の料理のインフラ

脳をハックしながらジムを習慣付ける

風邪を引いたり出張が重なったりして行かない日が続くと足が遠のいてしまうことがあるが、そこそこ定期的に通えているという僕のジムライフは、脳が教える! 1つの習慣を読んだおかげで、それなりに楽しく取り組んでいる。

ジムではランニングマシンばかりなので、CNNのiPodを聞くこととと走ることを結びつけている。そうすると今回20分しか走らなかったじゃなくて今日は20分英語の勉強したという風にポジティブに捉えるようになるので、ちょっとだけでもジムで走ることが肯定されるのでよいです。

あと走り終わるとすっきりするので、その後のコーディングとか集中できるのも良いですね。

ProductName 脳が教える! 1つの習慣
ロバート・マウラー
講談社 / 1365円 ( 2008-07-05 )


論理的思考と感覚的思考をうまく切り替えながら解決方法をさがしていくということ

自分はどっちよりだかよく理解しておいて、意図的に逆の思考にスイッチするようにすると良い解決策がみつかりやすいように思う(経験論)

会議の前に自分の頭の中でブレーン・ストーミングを済ませてしまいます。会議は、その上で何か足りないものを拾うとか、アイデアのベースをみんなで共有するために行います。

暴言というほどでもないかな

コレ系の本にしてはネガティブ度は高いし、合意できるような内容ばかりでもないが、普通に読んだ。

ProductName GIGAZINE 未来への暴言
山崎恵人
朝日新聞出版 / 1575円 ( 2010-12-07 )


  • 知識層の存在意義が薄れているのはその通りだと思う。
  • 何でも持ち込み可っていう前提で問題を考えろよってのもそう思うが、問題を出す能力が高いのと教授の能力はまた違うよなと思うなぁ。
  • 歴史は現代から書かれるべきという筆者の主張は新鮮。なるほどと思った。でも世界史なんて不得手だったけど(覚えられん)。
  • 著作権ビジネスの崩壊は始まっている。
  • 日本は年々後退する
  • マイクロペイメント覇権争い
  • 行動心理学が正解なのでは?

これからはアジアの中の国のひとつとして日本というものを考えるんだろうな

一ヶ月くらい前に業界の集まりがあったので、割と仲良くして頂いている他社のメディシナルケミストの人にこんな論調の話を振ってみた。

帰ってきた答えは「ケミストはまぁ他の業種でもつぶしが利くから製薬業界にこだわらないでも日本に就職先はあると思うよ」ということだった。でも、これがしめしていることは、合成っていう作業は、誰でもやれる系のコモディティ化するタイプの仕事のひとつってことじゃないかなぁと思った。まぁ、実際替えがきくしね。

さらに昨日、外資系のソフトウェアベンダーさんが量子化学計算ソフトウェアの売り込みに来てたんだけど、「海外のメガ・ファーマのニーズを汲みとって製品設計してますけど、日本のユーザーさんはまだあまりいないので、今入れて頂ければ日本でトップのほうになれると思います」っていう営業トークだもんなぁ。多分国内企業の性格を汲んだトークなんだろうけど、、、

流行を追いかける人には流行をつくりだすことはできないって言葉を思い出した。

自分のいる業界の未来を考えるに、メガ・ファーマのアジアの拠点が日本にないってことは、やはりこの国のこの業界はクォリティ/コストに競争力がないってことだと思うんだよなぁ。日本にこだわる必要あんのかなぁ、伸びそうな国に移って頑張るっていう選択肢を取る人はいないのかなぁ。まぁ、10年20年すれば答えが出るので気長にまとう。

日本人は自分は出ていかずに、お金を先に出稼ぎに行かせる人が多いようです。しかし、お金より先に人が働きに出ていく時代が来たのです。

ProductName アジアの時代を予言して20年
邱永漢
グラフ社 / 1365円 ( 2010-11-26 )


本書はそんな日本の状況をわりと外側から客観的に見たコラムですな。英語が出来たらアメリカとかヨーロッパを目指す記事が割と目に付く機会が多い気がするけどアジアのどこかを目指すっていう方向性もあるんだよなぁと思った。

ウッフィーという資本

ツイッターあまり関係ないし原著の題名THE WHUFFIE FACTORだし、日本語タイトルに騙されてた。新しい経済はどう回るか、どう回すかを考えさせられる本ですな。

貨幣資本から知識資本、そしてその先にはウッフィー資本が待っているのかなぁと漠然と感じる。

いま私たちは2つの並行する経済を生きている。そして俗に言う「資本」つまり「マーケットキャピタル」は、ソーシャルキャピタルがたくさんあるところで生まれるようになってきているのだ

わかったブログで見かけて以来、読まなきゃ思って積んでいたのだけどやっと読み終えた。

ProductName ツイッターノミクス TwitterNomics
タラ・ハント 津田 大介(解説)
文藝春秋 / 1650円 ( 2010-03-11 )


  • ウッフィーつまり信頼や評判を勝ちうるには、コミュニティとの関わり方で量より質が大事
  • 金銭的報酬はやり方が難しい

ウッフィー資本自体はそれほど目新しいものではないと思うけど、それが重要視されるファクターになってきたというか、セルフブランディングの重要性が増しているということかなぁと思う。

というわけで、LinkedInの日本語版は結構楽しみだったりする。

参考書籍

ProductName モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 / 1890円 ( 2010-07-07 )


ProductName ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる
P・F・ドラッカー
ダイヤモンド社 / 2310円 ( 2002-05-24 )


利他的な遺伝子

タイトルだけドーキンスのあれに引っ掛けているけど、中身は全然違う。こっちはエッセイっぽいというか、サイエンティフィックに寄り過ぎず、社会性動物としてのヒトとの利他性はどこから来るのかを論じていく。

筆者は利他的な遺伝子は母性本能の遺伝子に起源の可能性を考えているようであるが、どうなんだろうねー。

ProductName 利他的な遺伝子 ヒトにモラルはあるか (筑摩選書)
柳澤 嘉一郎
筑摩書房 / 1680円 ( 2011-06-15 )


  • いろいろな性格の中で遺伝性が最も強いのは外向性
  • 本能と学習はその区別が難しく、神経細胞のネットワークの視点から見ると本能も学習もその発現の基本的なメカニズムは同じ
  • 子煩悩は男性向けの言葉、つまり性差からくる
  • 子供の健全な発育には「いつもやさしく接してくれる特定のヒト」が必要

片付け習慣術

割とオーソドックスな内容

基本は増やさない

ProductName 毎朝3分仕事がはかどる片づけ習慣術
堂島 きみお
ぱる出版 / 1470円 ( 2010-12 )


  • そもそも片付けはなんのための片付けか?
  • 自分の調子の良い時間を知っておく
  • 人間関係もモノも整理の基本は分けること
  • 誰がやっても完成度の変わらない仕事はできるだけやらない

学校のためではなく、人生のために学ぶ

ネクスト・ソサエティによると

継続的に学習、教育の必要な社会になるのは間違いなく、知識労働者の資本とは知識そのものであり、知識社会と知識経済においては知識が主たる生産手段だと。

資本主義社会においては、質の高い労働力を確保するための必要最低限の教育という意味合いで、(画一的な詰め込み型)学校教育というものが必要だったのだろうが、こういう考えは既に時代遅れなんだろう。

もっと子供と一緒に楽しみながら学ぶ機会を如何に設けてやるかが必要なのかなぁと思うことがある。僕自身が学校教育というものを重要視していないせいもあるのだけど、こういった学びのデザインというものを考えてあげられればいいなぁと思っている。

フィンランドの美術館、図書館、自然学校、建築学校、動物園など、義務教育ではない オープンな学びの場から、成人教育、シチズンシップ教育、若者支援、メディア教育、 そして、性的マイノリティや障がい者の支援の現場を訪ねるフィールドワーク。 「楽しさ」と多様な「学びの体験」を重視するフィンランドの実践を、カラフルな写真 とわかりやすいレポートで1冊にまとめました。

というわけで、ところどころ参考になった。

図書館をうまく利用するためのtips

図書館はよく使うほうだと思います。

が、利用していて感じるのは、図書館のサイトはどうしても図書館目線で利用者目線とのギャップがあるなぁと(実際、ありますねというよりは、、、)。

特にネットの対応がお粗末でユーザーインターフェースとかどうしょうもないですね。現実的な対応部署とかないんだろうなぁと思いつつも、それは顧客としての利用者にはどうでもいいことだからなぁと、自分のやり方を文書化してみました。

最近は以下のサイトを利用していますが、他にヨサゲなサイトがあれば教えてください。