「半農半Xという生き方 実践編」を読んだ

非常に興味深く読んだ本。出版された当時(2006)だったら分からなかっただろうけど、今読むと非常に面白く読めたのは、自分の考え方が変わってきたのもあるんだろうけど、新しい農業の在り方を考える人が結構ブログを書いていてそういうのをちょこちょこ読んでるのが大きいのかも。

自己の競争優位の源泉をよく考えながら、自己研鑽をはかりつつ、ベストを尽くすのは重要なんだろうけど、僕のいる業界はなんというか嫌な方向に収斂しているし、研究職というライフスタイルも、(以前はそうだったのかもしれないけど)今は持続可能なモノではないだろうと思っている。

そんなわけなので、もうちょっと独立度の高いライフスタイルはないもんかなぁなんて考える日々だ。

ProductName 半農半Xという生き方 実践編
塩見 直紀
ソニーマガジンズ / ¥ 1,470 ()


  • NPOはよき意図をもって、よいことをしたいというだけでは充分でない。成果をあげ、この世に変化をもたらすため存在しているのだ
  • 半農半Xのオキテ
    • sense of wonderを大事に
    • 野菜も夢も自給率を高めよう
    • plain living, high thinking
    • ブリコラージュしよう
    • 自分の型をもつ
    • スローレボリューション
    • 後世に贈り物を残して逝こう
  • 一反でご飯6000杯
  • 半農半Xは定年帰農とは異なる流れ
  • 持続可能な暮らし

今年は山に登りたい2009

山を垂直に登る的な達成感はなんともいえないものがあるのだろうけど、一方で、ゆるゆるとしたハイキングコースのような登山道を、木々や花、小動物の営みなどを楽しんだり愛でたりしているうちにいつの間にか登っていたという道もあると思うのだ。

螺旋階段を自分のペースで登っていっても、(それが自分にとって必要なマイルストンであれば)必ずたどり着くと思うんだよね。

避けなければいけないのは、結局たどり着かなかったという結果だけであって、鍛えなければいけないのはどの道を通るのが自分にとってベストかという判断力(直感?)なのかなぁと思ったのであった。

アップユーザー

製薬系のアプリケーションの充実っぷりはなかなか凄くて、コードなんかかけなくてもGUIのアプリをいじっているだけで労働ができる(not研究)。さらにアイコンをつなぎあわせるだけで、ワークフローが構成できるyahoo pipesみたいなのもあって、スクリプトなんて書く必要もなかったりとか。

そういう人達を(コードなんて書かないで)アプリケーションを専門に使うヒトという意味を込めてアップユーザーとか言ったりする。昔はアップユーザーにもノウハウが必要だったり経験がないとうまく結果を出せなかったりしたのでジョブとしても重要だったりしたんだけど、アプリケーション自体がどんどん賢くなってきててノウハウなんかなくてもボタン押すだけである程度だれでも使えるようになっている。で、そういう機械に使われる系の労働力はものすごいコモディテイ化してるよなぁっていう話はたまにされていたり。

上のエントリを見てふと思い出した。

「ビジネスプロフェッショナルの仕事力」を読んだ

インタビュー集

最初の三人(御立尚資,本田尚之,勝間和代)が面白かった。このうち後ろの二人は本読んでるから、大体言ってることはわかった。

ProductName ビジネスプロフェッショナルの仕事力
岡島 悦子,日本経済新聞デジタルメディア
日本経済新聞出版社 / ¥ 1,575 ()
通常24時間以内に発送

御立尚資

  • 企画力とヒトを動かす力の両方が大切

本田尚之

  • 時間がないから本を読めないのではなく、本を読まないから時間がなくなる

    • これは転じて「時間がないから論文を読めないのではなく、論文を読まないから時間がなくなる」
  • 半歩先にいる会社にIRの勘所を学んだ

    • これも転じて、半歩先を学ぶために論文を読むのだろう。論文を読んどけばやらなくていいはずの試行錯誤を繰り返すのは時間の無駄だろう。

石田淳

  • 結果だけをもとめてやり方を示さないのは、たとえて言うなら、マラソンのゴール地点だけを示して肝心の道順を示さないようなもの

「だれかに話したくなる小さな会社」を読んだ

ブランド戦略に関して

これまで一般的に、ブランド戦略とは「デザイン戦略のこと」と理解されてきました。もちろんビジュアル面の強化は「お客さまに上手に伝えること」という点で大切です。でも単に会社のロゴを変えたり、印刷物をオシャレにしたりするだけでは、絵のような 「矢印が内向きの状態」に会社はなっていきません。

会社にまつわる見えない矢印を内向きにしていこうと説いている。

ProductName だれかに話したくなる小さな会社
浜口 隆則,村尾 隆介
かんき出版 / ¥ 1,470 ()
通常24時間以内に発送

不確実性のマネジメント 新薬創出のR&Dの「解」を読んだ

最初のほうは製薬業界のヒトだったらまぁ普通に知っていることだが、

  • 第3章 医薬品開発における競争優位の源泉は何か?
  • 第4章 優れた製品開発マネジメントの産業間比較

の二つの章は特に面白かった。出版が2006年で、規模メリットが必ずしもいいわけではないという筆者の主張は、最近のメガファーマはリストラが多いという今の状況を割と反映しているのかなぁ。

ProductName 不確実性のマネジメント 新薬創出のR&Dの「解」
桑嶋 健一
日経BP社 / ¥ 1,680 ()
通常24時間以内に発送

結局、持続可能性を求めるならば、競争優位の源泉を良く考えて、それに特化したスモールビジネスのほうがいいのかなぁなんて最近強く思う。dryの分野なんて水平化したほうがいいだろうしなぁ。

ProductName Eric Sink on the Business of Software 革新的ソフトウェア企業の作り方
Eric Sink,エリック・シンク
翔泳社 / ¥ 2,940 ()
通常24時間以内に発送

というあたりも考えながら今年を過ごしていく。

「外資で働くためのキャリアアップ英語術」を読んだ

Business English Podみたいな感じの会話がつらつらと、というよりは「履歴書書いて入社までの会話を時系列で」みたいな内容。

ProductName 外資で働くためのキャリアアップ英語術
河口 鴻三
日本経済新聞社 / ¥ 1,260 ()
通常24時間以内に発送

英語の勉強というよりは、会話を通したマインドセットの違いのほうが勉強になった。

「考具」を読んだ

どこかのブログでみつけて面白そうだったので年末に買っておいた。今年はインプット、アウトプットの出入り量をもう少し多くしたいところ。

ProductName 考具―考えるための道具、持っていますか?
加藤 昌治
阪急コミュニケーションズ / ¥ 1,575 ()
通常24時間以内に発送

  • whatとhowの境目はあいまい
  • アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない
  • 既存のアイデアはたくさん知っていたほうが有利
  • カラーバス
  • マインドマップ
  • オズボーンのチェックリスト
  • 企画は読んだヒトがビジュアライズできるかどうかが重要

オズボーンのチェックリストは最初からテンプレートを作っておけばよかろうと、freemindのテンプレートを作った。

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そば打ちをしながら、来年の目標などを考える

今年も蕎麦打ちで(菊練りは出来ない)。

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来年はまた少し違う言語に慣れ親しみたいところ。

  • Processingを真面目に触る
  • Common Lispを覚える

lispでbiomedical informaticsを説明しているPrinciples of Biomedical Informaticsが面白そうなのでとりあえずこの本を読む

ProductName Principles of Biomedical Informatics
Ira J. Kalet PhD
Academic Press / 8335円 ( 2008-10-15 )


「見える化仕事術」を読んだ

思考のボトルネックを解除しよう!の著者の新刊。見える化に絞って系統立てて分かりやすく説明していく。

個人的には4章の計画と実行の見える化が面白かった。1-3章は結構基本的な内容だけど、このレベルの内容を読ませたい人間は周りにいっぱいいるので、そういう風に考えると結構ニーズはあるのかな。僕自身が説明しなきゃいけない立場になっても、「これ読んどけ」とか言えるのでよいかもと思った。まぁ、説明できないってのは自分の中できちんと消化しきれてないとも言えるので、基本的なことと言いつつも、本書で頭の中が整理された部分は少なからずあると思う。

ProductName 「見える化」仕事術
石川 和幸
ディスカヴァー・トゥエンティワン / ¥ 1,512 ()
通常24時間以内に発送

  • どんな人が行っても、仕事の結果がある一定レベルになるように、やるべきことを「見える化」する
    • 仕事に習熟していない人でもすぐにそれなりの仕事のレベルに引き上げる
    • 仕事の質を、個人のレベルや状態の左右されずに一定水準に保つ
  • 見える化メリット
    • 自分の考えが整理される
    • 自分の考えが俯瞰できる
    • 自分の考えの範囲(スコープ)が明確になる
    • そして、その考えを操作して改善できる
  • ミッションやビジョンもあるべき姿の「見える化」
  • (PDCAにおける)WBSは、タスクとして実行可能なレベルまで展開することで、この後のDOを確実なものにする
  • コミュニケーションプラン

惜しいのは5章かな。デバイス関連は色々あるので、もっと掘り下げないと物足りなく感じしまうかなぁ。1-3章あたりがためになったとかいう人達はおそらくパワーポイントの左スペースのタイトル箇条書き機能で章立てするということすら分からんでしょうし、MSのプロジェクトでWBSが何のためにあるのかわからんでしょう。そういうレベルの人にはWikiみたいな構造化された文書を保守することも見える化的には結構役に立つと思う。

あと、サポートサイトがマインドマップになっているとかwemaみたいにKJ法の付箋紙ソフトっぽくなっているとかそういう仕掛けがそろそろ出て来てもいいんじゃないかなと思ったりする。