「発想の道具箱」と「ハイスピード仕事術」

仕事を休んで時間があったので読書多めで。

ProductName 発想の道具箱
中島 孝志
青春出版社 / ?円 ( 2008-07-25 )


なんか色々まとめた感じでさらっと読むにはいい感じ。新しいことを吸収するというよりは知っていることを整理するような読み方。

こちらは「ヒトをうまく使う」という部分で参考になった。

  • 部下に自分と同レベルを求めない(6割やれれば上出来)
  • 結果だけを求める(やり方には口を出さない)

昔の上司も「自分なら1週間でできるけど任せたら3ヶ月かかる仕事」でもすすまないよりはましなんだからやらせればいいんだよ。と言ってたな。そんな仕事の与え方だと成果どうすんだよ(責任持てないじゃないか)とそんときは思ったが、それは仕事振るほうにとっては努力目標というかむしろオプションで、成果の主張それ自体は本人がやるべき必要最低限の仕事かなと今は思う。正直、個人が労働力を(会社に)いくらで売るかは他人にはまるで関係ないよね。

ビジネス仮説力の磨き方

上へのプレゼンにはPDCAサイクルとか使うわけで、入社したときに感じていた研究者としての創薬研究よりは、創薬研究ビジネスっぽい方向に興味がうつってきてるのを感じる。

ProductName ビジネス仮説力の磨き方 (グロービスの実感するMBA)
グロービス,嶋田 毅
ダイヤモンド社 / ¥ 1,680 ()
通常24時間以内に発送

最近は、そういった方向で考えた場合のインフラの在り方を模索したりとかしているのでこういった本をよく読むようにしないとな。

4章の「スピードを重視し走りながら仮説検証を繰り返す」が参考になった。

「史上最強の人生戦略マニュアル」読んだ

この一点が一番心に残った

行動を選ぶときあなたは結果も選んでいる

ProductName 史上最強の人生戦略マニュアル
フィリップ・マグロー
きこ書房 / 1785円 ( 2008-09-27 )


それだけで、僕には買った価値があった。

ページ数が多い(400p超)のと、ちょっと自己啓発の匂いが強いのが気になったけど。

もう一点、人生の指針のようなものを北極星に例えたり、まっすぐに且つしなやかに的な人生をあり方を指向する部分は参考になった。そういえば宗教にもそういう側面はあるな。あんま考えたことなかったけど

the currency of exchange is credibility

ソーシャルブックマークやブログのデータの交換可能性が重要なのは明らかだ。それが信頼性を保証する。通貨の場合は通貨それ自体の信頼性だろうけど、SBSやblogの場合は信頼性はどこに付与されるのであろうか?ブログのデータは交換を目的としたものではないから貨幣とは同じようには考えられないなぁ。また、為替のレートのようなデータの交換に伴い価値の変動はどこでおこるのかな?なんて考えたらこれは受け手(読み手)だろうなと。あーでも、貨幣の信頼性は国家に依存するから、通貨そのものの信頼性というわけではないのか。

むしろ、データをサービスに預けると、レスポンスやトラックバックという利息がついて戻ってくるというモデルで考えたほうがいいのかなぁ。

論理パズル

勝間和代さんの本に論理パズルがとかあったので、ちょっといくつか買っておいたのだ。

ProductName 論理パズル101―推理の楽しさ、ひらめきの快感 (ブルーバックス)
小野田 博一
講談社 / ¥ 987 ()
通常24時間以内に発送

ProductName 史上最強の論理パズル―ポイントを見抜く力を養う60問 (ブルーバックス)
小野田 博一
講談社 / ¥ 788 ()
通常24時間以内に発送

101問とかいうやつは紙と鉛筆使ってグリッドぐりぐり書くタイプっぽいので60問のほうがお手軽。まぁ矛盾をつきながらあーだこーだと考えを巡らせるのは楽しい。そういえば小学生の頃はこういうの夢中になってやったよな(頭の体操だっけな)とフラッシュバック。

先週の大阪出張の行き帰りの新幹線の中で30問くらいは解いたので、そのままの勢いで60問全て終了。

論理的な思考力ってのはタスクが複雑に絡み合った時などに特に必要とされますな。普段は実験とかさくっとこなして、言うてる事もまともなんだけど、ちょっと複雑になるとパンクしてしまうヒトっていますよな。でも、社歴が長いからといって論理力が高まるかっていうとそういうもんでもないんだよな(英語と一緒で)。

感覚的には理解している事だけど、本読んで頭の中が整理されると何をやるべきやらないべきが自分の中で固まるのでこういうビジネス本を読むのもいいことだなぁと思った。

大阪出張メモ

何人か紹介してもらい、色々面白い話を聞けたが、時間が足りないなぁ。

  • useR!2008の話

    • 日本人の参加数は10人いかない位
    • bioinformaticsな感じ?
    • 内容くらいは押さえておかないといけないかも
  • RのGUIないの?っていわれたので、R Commandarの話をしといた。僕は使った事ないけども

  • SOAPめんどい?

    • pylons-soaplibで超ラクチンとか言ってみたけど伝わらなかったかも。後でなんか書くかも
  • Knime

    • Tavernaもありますよねーと言いたかったが、名前が出てこなかった。あとUI的にはYahoo! Pipesのほうが洗練されてていい感じ。
  • Plutoそろそろちゃんとやる。

いつも仕事に追われている上司のための 部下を動かす教え方

いつも仕事に追われている上司のために部下として動かさられるための教わり方的な読みかたをしようと購入。

さくっと読めて簡潔にまとまっているので一読するのはおすすめ。

どっちかっていうと、普通っぽい職場での心構え。上司がこういうことを考えながら仕事をしてんのかーと思えればモチベーションはあがるかも。

逆にこの本の内容に全然あてはまらないような上司は、椅子があったから座らされたのかもねー的に冷めた目で見ておけば、(組織にとっても自分のスキルにとっても)余計な仕事をすることを避けられていいかも知れませんな。

ProductName いつも仕事に追われている上司のための 部下を動かす教え方
松尾 昭仁
日本実業出版社 / ¥ 1,575 ()
通常24時間以内に発送

叱らないってとこはまぁそうだと思うんだけど、結局このお話は相手とのバランスだとおもうんだよね。

実際には、「みんなで前向きに頑張っていけば良い方向にいくよ」みたいなヒトばかりじゃなくて、年功序列癖の染み付いたヒトをどう動かすかのほうが重要だったり、まず、本に書いてあるようなことをやるための下地をどうするかのほうが難しかったり。

結局、ロールモデルとしての自分を見せられるのが上司としての役割なのかなーと今は思う。特に研究者としてはそうだよね。

最近、(今まで)何を為したのか、(これから)為すために何をするのか、そしてそれを継承できるのか?なんてことを考えさせられることが多いですのう。

Mind Hacks読了

予約して買ったのに、やっと読み終わった。

ProductName Mind Hacks―実験で知る脳と心のシステム
トム スタッフォード,マット ウェッブ
オライリージャパン / ¥ 2,940 ()
通常24時間以内に発送

注意の章と、推論の章と記憶の章が面白かった。特に推論に関してはいくつかはぁーなるほどと思える記述が。

  1. 論理力を鍛えるのは後天的
  2. 記憶定着はランダムにやったほうが効率が良い
  3. イメトレは十分効果的

1は最近読んだ勝間和代さんの本で論理力を鍛えるってのがあったのでつながった。

2はiKnowやってるとつながる。でもiKnowの場合一回のトレーニングの中ではある程度パターンがあるよね。あと画像とワードを結びつけてるってのもなるほどなかんじ。ディクテーションで画像が浮かんでくる単語が結構あるし。

というわけで、うまいこと、自分をハックしていってるなぁと思った。

3はworkとは全然関係なくて今年はボードいくぞと。イメトレ重要。今年は540ぐらいはまわしておきたいところ。でも去年一回もいってないから、こじゃれたB1でもいいかなぁと。

B1はイメージでまわりますよな。フワッと浮いてモキュッとまわってスルンとちゃくると。

仕事も頑張りつつ、スコップかついでヤマボクもいく。

Maybeお仕事モナド

(成功するかもしれない)失敗するお仕事をつなげてより大きい(成功するかもしれない)失敗するお仕事を実行するみたいなメイビーモナド風味な仕事スタイルのヒトが割と多いことに最近気がついた。

その、失敗という成果を自分にフィードバックして次の仕事計画に生かす気などさらさらない仕事スタイルは僕にはまるっきしあわんなぁなどと思った。

あと、そういうメイビーモナド風味の人間をまとめてつくったメイビーモナド風味なプロジェクトに投入されるのもやだなー。

それって結局、淡々とタスクをこなすという単なる流れ作業でしょ?

って言いたくなるぜ。めいびー

っていう夢をみたって、今度三歳になる娘が言ってました。

EGMというかITリテラシーというか

EGMネタ

組織というものを何らかの能力を軸に取ると適当に分布していると仮定します。それはおそらく単峰性ではあるけど、正規分布はしないでしょう。でも賃金とかは能力とか成果に正規分布を仮定しているところが多いと思うのでそれに従ってみます。でもこの図はいい加減なのでイメージでとらえてください。

pop

さて、日々のタスクの効率化とか低コストかとかは、質の向上には貢献するけど、基本的にはイノベーションとかブレークスルーには貢献しないでしょ?なんて思っている場合、意識の高いヒトがより効率的に仕事をこなせる環境を作るというところをいろいろ考える。 で、この時は分布の端っこを引っ張るイメージになるので、環境を構築するコストが少なくて済みます(いちいち一から説明しなくてよいし、しょうもないヘルプとか手順書みたいなものを書くコストを減らせる)。あと、有意義なフィードバックもポンポンでてくるのでやってて楽しいです。

pop1

この場合には当たり前に断絶ができる。経験的にはなんというかニューラルネットの発火装置みたいに気持ちいいくらいに断絶します。特に使ってやってあげてやるYOみたいな意識のヒトはまず使いませんね。

イノベーション重視の場合にはこれで良いのかもしれません。あとCGMの場合も母数が大きいのでうまくいくのかもしれません(cite u likeとかconnoteaとかうまくいってるように見えるし)。

ただし、問題はEGMです。ヒトがそんなに多くない場合はかなりの割合がデータを提供してくれるような環境に仕向けないといけませぬが、これは相当コストが高いです。

例えると、後ろから分布の山を押すイメージで、分布がより良い方向へスライドしてくれればいいのでしょうが、おそらくそうはならないでしょう。むしろ、つぶれて尖度が大きくなるだけで、上のレベルのほうの仕事とか知識の高度化には貢献しないでしょう。

pop2

ここで興味があるのは、組織には適正な尖度というものはあるのだろうか?ということです。もしそういうのが存在するのであれば、幅が狭くなって尖った分布は緩和するために右のほうに広がっていくでしょう。

であるならば、新しいデータで解析ができて解析者としてハッピーなうえに、みんなのレベルアップにも貢献できてよいのかなぁと。

どうなのかな。