CBI2023に参加しました

参加された方、オーガナイザーの方、裏方の方大変お疲れ様でした。今年はサイトの構成から、プログラムの組み方もより良い方向に変更されて満足度の高い年会になったなぁと個人的に感じました。

  • ハンズオンが充実した
  • year in review (大変良かったのでうちの部署でもやろうと思いました)
  • オフィシャルハッシュタグ (隠れてないtwitterユーザーが少なかった、隠れは多いw)
  • Elix Cafe (美味しいコーヒーは正義)
  • 製薬企業のポスター発表がやたら多かった (うちは今年出してない、、、)

このあたりは良かったなぁと思いました。

一方で、演題がちょっとFMOに偏りすぎに思いましたというか、FMO関連のできの良いポスターは国際学会に出してFMOの国際的な認知度を上げればいいのにと思いました。

まぁそんな感じで来年は私もなにかポスターを出さないとあかんなぁという気持ちになりました。

導入の部署へのリソース投入ってi.v.みたいなもんじゃないのかね?って昔から思っている

みたいな話を書こうとおもっていたのだけどうまくまとまりきらないので駄文のまま(いつも駄文だけどw)

研究者の知識なんて研究から離れた瞬間から指数関数的に衰えていくので、トラフの部分がいわゆる「目利き力」になるのだと思います。むちゃくちゃ優秀だったり1を聞いて10を理解できるような人は下げ止まったとしても現役の優秀層くらいのレベルでサイエンス語れるので、導入ビジネスに舵を切ったとしても問題ないのかもしれないけど。

そして、導入の部署に人材投入するためには、そういう人材を排出するためのファンクションである研究体制が必要だから導入ビジネスのためには研究所が必須なんじゃないのかねぇと思っている。

なので、自社創薬なしで導入一本で勝負するのは持続可能性に問題を抱えているんじゃないのかなぁと。

CBI2023でケモインフォマティクスハンズオンを開催しました

参加された方、スタッフの方お疲れ様でした。多少のトラブルはありましたが無事に終わってよかったです。

リハで出てきたイシューは潰せたのですが、本番で3つほど出てきましたので、イシューをクローズするとこまでがハンズオンということであとで直しておきます。

余談ですが、今回ポスターざっと眺めた感じでは企業からのポスター投稿が増えているようでした。うちの会社からは今年は一つも出してないので来年はいくつか出さないといけないなと。

送別会は研究者人生の集大成

上司が退職をするということで、(彼の古巣である)部のみなさんと一緒に送別会を行いました。わりと「古き良き時代の」というか昭和ノスタルジック全開のマネジメントスタイルの方でしたのでどうなるもんかなぁと思いましたが、たいへん盛り上がって良い会だったなぁと。上司を気持ちよく送り出せたかなと思います。

私自身は転職組で今の会社は7年目くらいなんで、上司とはまぁマネジメントからの付き合いでほぼ半分を部下として過ごしてきたことになります。良くも悪くも人間味あふれるマネジメントスタイルだったなぁと思いますし、それが送別会に表れていたのかなぁと感じました。

で、振り返ってみるに、自分が上司と同じ状況になったときにどうなるんだろう?と。

というようなことを楽しみにしながらマネジメントしようと思いました。

頑張るしかないしね、、、

ハンズオンのリハをやりました。

来週のCBI年会でハンズオンをやるのですが、一回リハーサルやっとかないと不安だよねーってことで。

結果、大体の時間感覚も分かったし、潰さなきゃいけないイシューも10くらい挙がったので、やって大変良かったということになります。本番で慌てないようにしっかり準備してのぞめることでしょう。

当然懇親会までがリハーサルなので、最後は楽しくビールで。

それでは来週は楽しみましょう。

Mishima.syk #20 やります。

気づいたら10年経っていました。見返してみると、その当時の先端の話題で毎回キャッキャウフフできていたと思います。こんなに続くとわかっていたら、毎回懇親会とかでちゃんと全体写真を撮っていたよ、、、

今回私はネタに走るか、真面目な話をするのか決めていませんが、自分が最高に楽しめるプレゼンをしたいかなと思っています。

というわけで、11/11は皆さんで楽しみましょう!

必要な「無駄」というもの

先週はお盆期間ということもあって会議がほとんどなかったので、チームメンバーの人達と1on1ミーティングをいくつかこなしていました。1on1は部下の方の成長を促すのが目的なので、「どうやったら成長できるか?」≒「昇格するにはどうしたらいいか?(なぜ昇格できないのか)」みたいな話は結構出てきます。今回はそれ関係の話です。

研究職(に限らないと思いますが)だと、目の前にある仕事だけでなく、将来の成長につながるような検討なんかも時間が余っていればやってもらいますし、そのバランスも個人にある程度裁量が与えられていると思います。なんかやるならSOTAに近いところで試行錯誤したほうがいいんだろうし、現状の技術をサーベイしてからフォーカスして取り組むことを決めるべきでしょう。チームの場合だと、技術ロードマップに照らし合わせて、ストレッチされた目標として「こういうことにチャレンジできたらいイイなぁ」というようなものがチーム内で合意されているかと思います(自分たちだとAF2でPPIやりたいとか、diffdock絡めた超大規模VSの効率化検討してみたいとか、QMベースの新しい記述子開発に取り組みたいとか)。

とはいえ、ただ自分がやりたいことだけやるだけで他人の助言を全然聞かないっていう人ってのはちょいちょい存在していて、そういうひとはほとんど成長しないなぁと。レベルの低いところで試行錯誤されても、チームのノウハウとしてたまらないうえに、(レベルの低い試行錯誤の)プロセスを褒めることさえできないし、時間とリソースを無駄に消費するだけで成果にもつながらないしでマネジメントとしては嬉しくないです。さらに、本人自身も「なぜ昇格できないのだろう?」の悪循環ループにハマっている気がします。けど助言として受け入れないので、このサイクルは回り続けるという。

あとはちょっと前の管理者の会議で同僚が「人が足りなくて部下が創造的な仕事をするための時間が取れない(だから人を増やしたい)」という話をしていて、強烈な違和感を感じていたところ、興味深いツイートを見つけたのでQuoteしてみたのがこれ。

というわけで、「無駄の質」と「無駄を楽しむ時間をどう捻出するか?」がトピックです。

無駄の質 (または必要な無駄とは?)

次に繋がる(plan Bでもセレンディピティでも画期的創薬手法でもお好きに)無駄な仕事というのは、それなりのレベルが求められると思いますが、自分は「高度に発達した学びが遊びと区別がつかない」のと同様に、「高度に発達した遊びは仕事と区別がつかない」あたりを基準においています。やはり無駄な仕事は楽しくないといけませんし、自分だけではなく他者の知的好奇心/欲求を満たすべきものが、よい無駄な仕事だと考えています。

やはりチームメンバーが、「その無駄仕事面白いわ」ってインスパイアされるようなものがベターでしょう。

無駄を楽しむ時間をどう捻出するか?

無駄を楽しむ時間をどう捻出するか?で思い浮かぶのがGoogleの20%ルールですが、「正直あれって80%の力で100%の正規の仕事をこなせるひとのための制度」ですよねーと思っていたのですがやっぱりそうみたいでした。

これは余談ですが、20% をやると本来の仕事は 80% になるはずですが、実態は本業が 100% のままで 20% が追加されるという 120% のような状態でした。半分冗談、半分本気で 「120% ルール」 と言っていました。

研究職としては上のスタンスですが、マネジメントとしては上記のマインドを持っているような人が楽しく働けるように環境を整えることになるかと思います。そのためにはチームとして効率化を追求して仕事に追われないような体制にするっていうのは最低限必要なのかなぁと思いますし、優秀で前向きな人を増やすことも必須なんでしょうねぇ。余談ですが、挑戦を「機会」と捉えるか「脅威」と捉えるかというのも重要だと考えていて、後者の人材は優秀だったとしても、すぐに「やらない理由」をポンポンとひねり出すのであまりものづくりの組織には向いてないかなぁと思います。

心理的安全性のつくりかた

心理的安全性の重要性を説く現場の人は単に「批判されたくない」とか「厳しいこと言われたくない」みたいなのが一定数混じっていたりでいかがなものかなぁと思うのと、それを説くマネジメントでも「やってることただのスポイルじゃね?」と疑問に思ったりして、組織って色々難しいねーと。

というわけで読んでみることにしました。全体としては面白かったですが、この手の話は、組織の前提がやや性善説によっているのかなぁと思います。なんていうか 「心理的安全性の破壊の防ぎ方」「心理的安全性を阻害する人間の対応マニュアル」が知りたかったりする。まぁ、「そもそもそういう人間採用すんなよ」とか、「そういう人材上にあげんなよ」とかいう話に帰着する気がするけど、、、

  • 心理的「非」安全な職場は、「チームの学習」という観点で大きく2つの問題がある
  • 問題が起きたとき、人を攻めるのではなく、建設的に解決策を考える雰囲気があるか?
  • チームリーダーやメンバーはいつでも相談にのってくれるか?
  • チームは減点主義ではなく加点主義か?
  • リーダーとリーダーシップは違う
  • 取れる行動とは「やってみてください」と言われて、できる行動のこと。「受け身」「否定」「結果」は行動ではない

ISMBに行く前に「大規模言語モデルは新たな知能か」を読みました

ISMBに行く前に少し知識を足しておこうと読んでおきました。深層学習の知識があればわかりやすく読める本だと思いました。低分子化合物の生成モデルとか理解していればその知識をもとに容易に理解できるようになっています。

  • ポランニーのパラドクス
  • 大規模言語モデルが人のように対話できるようになっていることから、その仕組を研究することで、人が言語をどのように理解し(略)

あとはタンパク質の言語モデルも面白かったです。ここの会社の知り合いもISMBに来ていたので色々話せて満足です。

それから、実際ISMBで講演を聞いていた感じだと、

  • AF2はphysicsを学ばないっていうのは研究者の中では共通認識になっている
  • シングルドメインの予測精度は十分なのでprotein-protein interaction, domain-domain interactionの予測に興味が移っている

というような印象を受けました。

リヨン旅行7日目(帰国)

リヨンの空港には十分余裕を持って到着したものの、飛行機の遅延。結局1時間50分遅れとなり、EatSaladというビール味のサラダを3杯いただくことになりました。

それにしても、乗り継ぎに2時間あって1時間50分の遅れだから「どう考えても間に合わんよなぁ、パリで観光かぁ」などと呑気に構えていたら、乗り継ぎの飛行機も25分遅れていたため、まさかのダッシュ要請。CDGの乗り継ぎを20分で駆け抜けましたw

最近ジョギングを真面目にやっていたので、息切れでヒーヒー言いながら脱落していくおじさんおばさんを尻目にさっそうと駆け抜けてやったわ。あと、機内持ち込みはスーツケースではなくバッグのほうがこういう時によいですねと改めて感じた。ただ、パリの乗り継ぎ待ちでお土産少し買おうと思っていたのが全くできなくて心残りでした。

さて、当然のことながら預入荷物は当然の如く間に合わず羽田に到着後ロストバゲージを伝えられ、手続きに時間を要した。マカロンとかチョコレートとか溶けないことを祈りつつブログを書いています、、、

今回ヨーロッパに行ってみてつくづく思い知らされたのは 「日本のトイレ事情は進化している一方で日本人のass hole退化しまくりやん」 ということです。リヨンのホテルはウォシュレットないし、トイレットペーパーは硬いし、お腹はすぐ調子悪くなるわで、ホント困った。 実際、二日目くらいからはトイレ後は必ずシャワー浴びるように最適化されてしまって、「これが全身ウォッシュレットかー」となっていた。翌々考えてみると、トイレットペーパーを流せないマニラとかKLはトイレにシャワーホースが付属していて、簡易ウォシュレットとして使えたから不便することなかったわけです。まぁイスラム教徒の多いKLではほんとにトイレとシャワーが一体化しているので私のやったことは宗教的には正しい行為だったのかもしれないがw

来年はISMB2024EuroQSARでポスター出せるように用意しておこうっと