なかなか読み応えのあるレビューでした。一方で、低分子でRNAに干渉するのはまだまだ難しそうだなぁと思いました。
色々と手法がまとめられているけど、結局のところ論理的に進められていないのは安定な3次元構造を得るのに手こずっているからかなぁと思います。
There is currently not enough knowledge in the RNA world to be able to classify RNA targets; however, most, if not
all, bioactive small molecules target stable, functional structures. By identifying regions with unusually stable
structures that are evolutionarily conserved , we can gain insight into potential functional structures and expand
the druggable transcriptome. Key to the discovery of small molecules that bind these sites is to hypothesize
function and hence potential compound MOA.
バルジとかループとかのRNAの二次構造予測から低分子のターゲットサイトだぁとかやるのはSBDDの観点からはあまりに無知すぎではないのかなぁと常々思っていますがどうなんでしょう? Riboswitch見てもそんなに単純な二次構造ではなくもっと複雑な構造をしてますしねぇ。
個人的にペプチドは高級言語、DNA/RNAは低級言語相当なんかなぁと思っています。まず2次構造考えた場合にペプチドは主鎖のアミド結合がヘリックスやシートを形成するから側鎖がそのまま多様性に直結するけど、核酸の場合は塩基が対を組むことで二次構造を形成するから、そもそも糖の部分とリン酸が表面に露出せざるを得ないし、塩基対の不一致をうまく使って構造の多様性を出さざるを得ないから、低分子結合サイトを形成するのにもペプチドよりも多くの塩基を必要とするでしょうし。
それからターゲットとしては、エクソン中に安定な構造が形成されたら読み取りのときに困るから、イントロンか5'UTR,3'UTR、またはmiRNAなんですかねぇ。でもmiRNAも相補鎖組むときにほどけないとこまるから、低分子のターゲットになるような3次元構造組みづらい気がするのですがどうなんでしょうねぇ。
これ読んでおけっていう論文があったらおすすめしてもらえると嬉しいです。