09 10 2022 chemoinformatics bioinformatics Tweet
GID4に強く結合する化合物を探索するためにフラグメントスクリーニングしたりDELを使ったりするというストーリー
そもそもGID4は結晶構造が取られている上に基質認識のために深いポケットが有ることがわかっているというかFDVSWFMGというデグロンというペプチドを認識することがわかっているので、フラグメントスクリーニングの確度がちょっとあがっているから良い戦略だなと思いました。
ただフラグメントスクリーニングで得られた化合物の結合能はサブuMとそれほど高くなかった。
それとは別にDELを使ったスクリーニングをしているのだが、非天然アミノ酸trimerって感じの戦略なのでうまくペプチドミミックを選んでいるなぁと思いました。まぁそれはみなさんがDELをイメージしているかは別としてGID4の認識能をうまく利用したスクリーニング戦略だなぁと思いました。
さて、E3リガーゼはミスフォールディングを認識すると言われますが、ミスフォールディングって何かなぁと考えると「正しくないフォールディング」ってなるわけで、それって何?っていうのがSBDDとか構造生物関連の人には定義ちゃんとしろよーとか思われると思うのです。
私の解釈だと、「本来蛋白質の3次元構造のパッキングに寄与する疎水性残基が蛋白表面に露出してしまっている」とか「ペプチドの主鎖がうっかりみえてしまっている」とかそういうのがミスフォールディングとして認識されるのかなぁと思っているのでDELで非天然のアミノ酸様トリマーを合成するのはわかるんだけどそれはペプチドなぞってないか?とズルいというか言葉遊びをしているのではないかという気はちょっとします。
それだったらペプチドスクリーニングから論理的に設計して低分子の転換を目指すのが王道っていうか正しいサイエンスなんじゃないかなーと思ってます。ペプチドの相互作用から低分子化目指してスボレキサントまでたどり着くようなイメージですが、、、