論文を読んだらアウトプットをしましょう

AdeleのHometown Glory (High Contrast Remix)を聴いていたらなにか書きたい欲求が高まってきたので今夜もまた駄文を投下しようと思います。

先週くらいに企業を超えてオンライン飲み会したときに「良さげな論文教えあってお互いプッシュしあってるかどうか?」みたいな話題がちょっと出たので、そのあたりの自分の考えをちょっとかいておこうかなぁと。このブログは誰に読まれていてどこまでリーチしているのかもはやわからんけど、みなさんの参考になればと。

まず、論文は読みましょう。論文は複利で効いてきて且つ効率がいいので、毎日1%でも人より多く論文を読めばいずれ自分への返礼(黒い仔山羊 @overload)として返ってきます。論文を読むのはザッピングでいいと思いますが、たまに面白そうって感じた論文は丁寧に読む癖をつけておくといいと思います。

それから重要なのはアウトプットすることです。「この論文読む価値あるわ」って同僚に勧めるだけでもいいですし、感想を付けてどこに読み応えがあるかというポイントを示すと更にいいです。そういう習慣を持つことで、論文の読み方が少し変わるし、要約とかポイントを把握することに意識を向けるようになると思います。あとは批評的に読むようにもなるでしょう。それから重要なのは同僚とか上司に自分がどういうことに興味を持っているかというアピールを自然に行うことができることです。おすすめされた論文に目を通して見る人は結構多いし、読んで共感を得たらフィードバックしてくる人も多いように思います。それにより論文を眺める視点に多様性が持ててより深く論文を読めるようになるという利点もあります。大体、論文は読むに従って個人のお作法が効率化(省力化)されてくる一方で、重要な点を見落とすことが多くなりますが、フィードバックを受けることで自分では見落としていた視点に気づくことが多く、ほう!となったりahaとなることがあるので、このような機会は貴重です。

こういうことは社内でやるのがよいかなと思うのですが、うちの会社はそんなカルチャーじゃないんだよなーという人は社内にそういう文化を醸成するように頑張るか、ソーシャルメディアでやればいいと思います。これは転職の際に有利に働くでしょう。ちなみにこういうマインドはGitHubにコードを公開して自分のスキルセットをオープンにしておく感じかなぁと思います。引っ張りたい側からすると、どの程度のスキルがあってどういうことに興味を持っているのかを知れることは非常に利点があります。

楽しく仕事をするためには、常に成長することを意識しないといけないという世の中になりつつあるので、「論文を読むのをやめたら死ぬ」という精神で研究生活を満喫しましょう!

Mishima.sykは来月半ばくらいにやります(多分)。

しゅうかつのやくにたてればやものがたり

Amenは癒やし

ProductName まんがでわかる 理科系の作文技術
中央公論新社 / ¥1,254 (2018-03-30)

久しぶりに、色々聴いてなにか書こうと思ったので駄文をと思い、就活の研究概要に関してメモっておきます。私の妄想なのであしからず。

まず、研究目的と結論は対応付けましょう、これでかなり体裁は整います。このあたりが変だと、その時点で論理性に疑問符がついてポイントかなり落ちますので気をつけるといいと思います。背景と目的はラボに入った時点で天から降ってくるものだと思いますが、大きな目的に対して小さな成果という体裁はどこを目指して何を成し遂げたのかがぼやけるので、目的の方のブレークダウンは必要かなと思います。研究内容のどこに自分はコミットしてどういう成果を出したのかを自信を持って主張できるとかなり印象は良いかなと思います。

また、研究内容に関しては想定質問をきちんと用意して望む方が多いと思いますが、結論と今後の展望に関してはあまり考えずに大きなことを書くとたいてい突っ込まれます。ウェットの研究内容で今後のプランに、突然「機械学習で解決したい」とか「AIを活用して」とかキャッチーなワードをぶっこんで膨らませると大体突っ込まれると思いますので、想定しておくと良いと思います。それから、そもそもの目的に関しても考えておくといいと思います。自分の研究がどういう未来を切り開くのかを語れないと研究者として?が付くと思います。与えられた問題設定のひとつ上のレベルになったときにそれはどういう問題を解決をすることになるのかとかどういう意味を持つのかを答えられるようにしておくとよいのかなと思います。このあたりは、会社に入ってもついてまわると思います。

それから、学会ではないので、研究内容の質問というよりは、「結果をどう解釈したか」とか「それはなぜそう思ったのか?」みたいな人の資質にフォーカスした質問をされることが多いと思うので、普段の研究に対する姿勢が問われるような気がします。教授や助教の先生と普段からよく議論されると良いのかなと思います。

All I need is ....

バスの雇われ運転手なのかそれとも所有者なのかという話

最近ちょっとコーチングとかやらされていて、そういえば自分もコーチングを受けてバスの雇われ運転手からバスのオーナーに意識が変化したなぁと思い出したのでそのあたりのことを書いてみる。一応断っておくと、意識とか行動の変容には特にコーチングは必要ないのだけど、自分の場合はそれがきっかけだったということです。

これから小さなチームを持ちそうな人は、バスに誰をのせるかとかいうビジョナリー・カンパニー2のジム・コリンズの名言やスタートアップをうまくやるにはどうしたらいいかというような知識があるほうがよいと思うので、もし馴染みがなければこの2冊を読んでおくといいです。読書のコスパはよいですからね。

例えばスタートアップとかだと、誰をバスに乗せるかはチームのリーダーが決めやすいけど、そこそこ大きい日本の企業だとそのあたりが曖昧で、チームのマネジャーはあまり雇用に対する裁量は大きくなくて、与えられた人的資源をいかにうまく活用するかを求められがちになると思います。それはつまり、雇われ運転手といった表現に近いのかなぁと。 しかし、チームの成功を考えた場合には、「だれをチームに加えるか」つまり「だれをバスに乗せるか」というのはとても重要だし、その裁量はバスの責任者つまり運転手に任せられるべきだと思うんですよね。というわけで、自分は「だれをバスに乗せるか」ということに対して人任せにしないで自分で選択する方向にしましたという話でした。

終身雇用を前提とした(大きな)組織の考え方だと、いまある人的リソースが最大限に活用されるように配置をうまく行うことが求められるし、それが当たり前のものとして受け入れられています。しかし、終身雇用を前提としなければ、チームのマネジメントとしては、「必要な人材を内外問わず探し出してきてバスに乗せる」ことが最良の選択となり、学会(発表)や論文, twitter,linkedin,GitHubは優秀な人材を探すための手段となるでしょう。つまりこれからのマネジメントには強連結ネットワークも弱い紐帯の強さも大いに活用することが求められてくるのかなぁと思っています。

さて、コーチングの話に戻ると、コーチングは相手の行動変容を起こさせるような気づきを与えることだそうです。コンサルが「今ある問題の解決提案」を行うのに対して、コーチが問題への解決案の提案をせず、解決の主体はあくまでも相手に答えを見いださせることを主目的にしているようです。

ProductName 主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント
ディスカヴァー・トゥエンティワン / ¥1,980 (2009-09-09)

となるとコーチングが有効に働く対象は限られるわけで、しらべたら見つかりました

従来の終身雇用のアプローチだとその時点の社員の能力にあった配置を会社が行い、ひとりひとりの社員が定年までイキイキと働ける職場配置を考えてくれるので、コーチングなどはあまり重要視されないのだろうけれど、これが企業に求められてくるということは、社員の成長を前提とした組織づくりが行われていくわけで、裁量もどんどん下の方に委ねられていくんだろうなぁと思います。

そのうち誰をバスに乗せるかもチームに任せられることになるんでしょうね。というか早くそうなってほしいですね。

ここで差がつく! 英文ライティングの技術

この本の2章が大変参考になった。

また、この本はまだ半分くらいしか読んでいないが、かなり役に立っている。

その「決断」がすべてを解決する

Rebuildで触れられていたので読んでみました。最近、「叱らない育児」みたいにコーチング方面に寄せすぎている本が多いので、ああいうのに飽き飽きしている方は読むと良いかもしれません。

絶えずポジティブであることは「問題からの逃げ」

ほんとこれ。

  • よい人生を送るためのカギは「もっと」を気にすることではなく、「もっと少なく」を気にすること
  • ポジティブな経験を求めることは、それ自体がネガティブな経験である
  • 絶えずポジティブであることは「問題からの逃げ」のいち形態であり
  • 僕らの身に降りかかることはコントロールできないが、それをどう解釈するか、どう反応するかはコントロール可能
  • 他人の問題の責任を過度に引き受けない

「良い質問」をする技術

なかなか良かった。

  • 人は質問に支配されている
  • 否定のメッセージが悪い質問を作り出す
  • 良い質問とは「軽い質問を気づきをもたらすように変えたもの」か「重い質問を答えたくなるように変えたもの」
  • コンサルタントはアドバイスをするがコーチはしない
  • ネガティブな質問をしない、そういう場合には未来に向けた質問に変える

「手が見えない」または「想像力の欠如」

「ちょっと考えたら容易にそういう結論に至るだろうになんで理解できんのかなぁ」っていう人を「手が見えない」と表現することが多いんだけど、モノの本には「想像力の欠如」って書いてあってなるほどと思った(想像する前に直感が働いて考える前に理解しているべきことだろうと思ったりもするがw)。で、「手が見えない人」の扱いが雑になるのは自覚していて、なんとかしないとなぁと思うんだけど、このあたり自分のコアビリーフと密接に関連しているので悩ましい。

で、10年前くらいに一度読んだきりのこの本を再度読み直したんだけど、俗世から離れるだけだったw

  • 私は正しいと思うから怒る
  • 怒る人ほど頭が悪いという真理
  • 怒りと高慢を捨てろ

これだと仕事すんなと同義なので、もう少し俗っぽいものを探してみた。

「マッキンゼー」って付いてるけど著者はこの枕詞つけるの好きみたい。自分のビリーフシステムを理解して適切に自分の感情をコントロールしましょうという内容だった。

  • ビリーフシステム - やるべきこと、やれることはすぐに手を付ける。悩んでも仕方ないものはスルーする
  • もぐらたたきをするな

最近読んだ本の中ではこれが一番良かった、やさぐれている人にはおすすめ。

  • 「常識」「当たり前」という言葉の落とし穴
  • 忙しくてイライラしがちになってしまいそうな期間があるなら予め休みをフィックスする
  • コアビリーフとは「自分にとって譲れない価値観、信条、信じているもの」
  • べきに正解、不正解はない
  • 想像力にかける人間への対処法

機械学習を生命科学に使う

あけましておめでとうございます。

夕方ポケモンしながら今年の抱負を考えていたのだが、とりあえず今年はchemoinformatics本を出版したいところ。あとはマネジメントに忙殺されないでコード書いたりできるような余裕を作れるようにしたい。そして今年もアジェンダのない会議には絶対に出ないという信念を継続させるw

ところで、元旦から実験医学増刊を読んでいた。仕事から離れて本を読めるなんて快適。在宅になって常に仕事をしている状態になっていたので、定期的に長期休暇を取って強制的に会社を切断しないといけないなと感じた。

深層学習の説明とか初心者にとってはいいのだろうけど、別冊なのでわかっている前提で組んでもよかったのではないだろうかと思うけど。個人的にはscRNA-seqの話は大変参考になった。それからレパトア解析と弱教師あり学習の章は面白かった。

それからこの本半分くらいしか読んでないけど、かなり面白いです。全部読んだらもう少し丁寧に感想を残すかもしれない。

ProductName 英文法の鬼100則 (アスカカルチャー)
明日香出版社 / ¥1,980 (2019-11-14)

より良く働くためのワークマネージメント

Asanaというタスク管理ツールの紹介がメインの本

1,2章は一般論なので面白かった。

ワークマネージメントで誰が何をしないといけないか明確にする

  • ビジネスの目標を設定する
  • 目標達成のために必要な仕事を設定する
  • 誰が担当し、いつまでにやるのかを設定する
  • それぞれの権限と責任範囲を設定する

とあるが、このあたりはredmineでもできるはず。

  • Asanaを使うと自然に報連相ができてしまう
  • Toに二人以上いれると誰からも返信がこない

ダッシュボードとかが良くできているような気がした。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とはなにか?

DXに関する情報を頭に入れておかないといけなかったので何冊か本を読んだ結果、 デジタルというキーワードをテコにして組織変革をしましょう というだけのバズワードだった。

企業がIT部門を技術職集団と位置づけず、経理の延長とかSIみたいにMS製品やSAPみたいなパッケージ調達部署にしたからこういうよくわからないアイデアが出てくるんじゃないのかな?

この本が一番面白かった。組織変革について具体例を挙げながら丁寧に解説していた。ただ、RPAに重きを置きすぎている感はあるけど、読むならこれが良いと思う。

ProductName 未来IT図解 これからのDX デジタルトランスフォーメーション
エムディエヌコーポレーション(MdN) / ¥825 (2020-06-16)

経産省のガイドラインによると、DXとは

「デジタル技術を活用して顧客や社会のニーズの基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化、フウロを変革し競争上の優位性を確立すること」

だそうです。当たり前な感じがするが、、、

本書は特に読むべき点がなかったけど、コラム3のデジタル人材はセミナーや研修では育たないという話が面白かった。まぁパッケージ調達するような人たちに研修受けさせても別に組織改革にはつながらないですよねっていう当たり前のことではないかと思ったけど。

ProductName デジタル変革とそのリーダーCDO
同文舘出版 / ¥2,750 (2019-09-07)

本書ではITとデジタルの違いについて論じていてITを「内向きのIT、価値創造のためでないIT」でデジタルを「外向きのIT、価値創造のためのIT」と定義していて、苦しい定義だなと思った。

DXプロジェクトをITベンダーに丸投げすれば、新しいバズワードが生まれて、「内向きのDX、価値創造のためでないDX」「外向きのDX、価値創造のためのDX」というおかわり可能なビジネスモデルでITベンダーはハッピーになれますね。