モダリティっていうかこれからの創薬とは?

新しいプロジェクトを立ち上げるから部下をアサインしてくれって言われたからアサインしたら、「あいつ創薬わかってねーわー(意訳)」っていうカジュアルな理由ではしごを外されるとう悲しい出来事が先週ありまして、結果 酒量が増えたんだけど、まぁそもそも薬学に明るくない人をプロジェクトに投入したので仕方ない面もあるかなーとは思う一方で、流石に失礼極まりないなぁと憤る今日このごろです。

ただ、その「創薬がわかる」って、例えばキナーゼの阻害剤設計するとかGPCRのアゴニスト/アンタゴニスト創生するとかのいわゆる”過去の創薬”の歴史を知っているってことですよね。今は新しいモダリティとか今までにないコンセプトへのチャレンジが求められているのに、そういうところでマウント取り合ってもしょうがないと思うんですよねー。

SBDDerはもっと先を見て行動しないといけないし、そもそも多様性を大切にできない人たちは未来の創薬は担えないぞと思いました。

ソフトバンク光の電波を強める

自分の部屋とルーターの距離が遠すぎて、オンライン会議をするとよく電波が途切れるので、いつも会議中はリビングに移動している。

午前中はいいのだけど、夕方になると子供が帰ってきてお互い困るので中継機欲しいなーと思っていた。子供もすぐ「ラグい」とか文句言ってるし(単に下手なだけだと思うのだがw)

ずっと契約していたプロバイダが先月末で業務を終了し、今月からソフトバンク光に変更したら光BBユニットが送付されてきたので、今まで使っていたWIFIルーター(WXR-1900-something)をブリッジモードで使おうと思いたち、ネット漁ったら、AOSS/WPSでさくっと完了した。

今は手動で設定する必要ないのかーと感心したのであった。

これで、自分の部屋でオンライン会議に参加できるようになった。

だから僕たちは、組織を変えていける

同僚が勧めていたので読んでみました。

ProductName だから僕たちは、組織を変えていける
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / ¥1,782 (2021-11-29)

名著やその考え方をかんたんにまとめてオーバービューしている感じの本でした。

なので、ある程度出典元をカバーしている人にとっては「著者は元ネタを統合してこういう解釈しているのか」という感想になるかもしれないし、その上で自分の解釈と違う点はなぜそう感じたのかというように考えるヒントを与えると思います。

逆にあまり知らない人にとっては、なんとなくわかって「いい本読んだ!」っていう満足感で完結しそうな気がします。

というわけで、アマゾンのレビューを見ましたが「それができれば誰も苦労しない(机上の空論)」というコメントがなんとなく当てはまるかなと思いました。とはいえ、理想を語っている本なのでそりゃそうだという話であり、どうやって理想にたどり着くかの道筋は見えないよねーという。

お悩みは解決しないですね。

自分自身はマネジメントとしての役割としていわゆる"set the tone"的なものは大変重要であると思うのですが、最近は「自走する組織」がトレンドでそれでいいのかなぁって思う部分は多々あります。行き着くところ自走する組織っていうのは自走できる人間をバスに乗せることに帰着するわけで、スタートアップ的な考え方だよねぇと。

心理的安全性を作る責任は誰にあるのか?

「心理的安全性かぁ」と思う出来事があったので、ちょうどGWだしということで少し本を読んでみることにしました。 本書の内容は良かったです。一度は目にしておくと良い本だなと思いました。

一方で次のような感想を持ちました。これは本書に対する感想ではなくて、心理的安全性という言葉そのものに対する感想です。

この「心理的安全性」という言葉もまたDXのように、「成功するチームは心理的安全性が確保されている」という主体のない観察結果を「成功するためには(リーダーが)心理的安全性を確保するべき」というような主体をくっつけたビジネスモデルに落としているように思います。マネジメント向けの「心理的安全性研修」で会社からお金を引っ張るところまでがテンプレですね。

本を読んで面白かったところのメモ

ACT MATRIXというツールの話は大変良かった。コーチングでも似たようなツールを使いますね。

  • 心理的安全なチームとは「メンバー同士が健全に意見を戦わせ、正遺産的でよい仕事をすることに力を注げるチーム、職場のこと」
  • チームの心理的安全性は、あくまでもチームパフォーマンスの先行指標
  • 心理的安全性はチームのために必要なことを、発言したり、試してみたりしても、安全であるということ
  • リーダーシップはリーダーだけの行動ではない

心理的安全性を作る責任は誰にあるのか?

ここから本題です。「心理的安全性って手順が逆なんじゃないのかなぁ?」と感じたのは、人事に近いところのマネージャーと雑談していた際に 「あのチーム(チームビルディングがうまくいってないチーム)のメンバーは心理的安全性の重要性に熱く語るのに、なんでそれを語る本人達が心理的安全性の破壊活動をするんやろかねー?」 という発言がきっかけでした(よくよく考えて見るに、うまくいっているチームのメンバーからは「心理的安全性」なんて言葉は聞かないし、それは当然確保されているものだという前提で仕事をしているように見えます)

そもそも、チームにおける心理的安全性の確保はリーダー・マネジャー(だけ)の役割なのでしょうか?

自分の働き方のスタンスとして「いつでも転職できる状態にしておいて、現在の会社でベストを尽くす」という原則があり、自分のチームのメンバーにもそのほうがいいよと折に触れて伝えています。これは「言いたいこといえないんだったら健全じゃないし、そのほうが楽しく働けるでしょ」っていう経験則からなんですが、これはよくよく考えて見るに、自分自身で心理的安全性を確保する行為なのかなと改めて思いました。で、これは上司から与えられた心理的安全性ではないのは明らかです。

もちろんリーダーじゃないと調整できない事柄が諸々あるので、リーダーが心理的安全性を重視していないとそもそもうまく行かないと思うけど、メンバーがそれをさも権利のようにリーダーに要求してもうまくいかんよなー、、、、

などなど考えていくと、心理的安全性ってチームメンバー全員で醸成していくものですよねーという当たり前の結論が導かれました。だから本書にかかれているように チームの心理的安全性は、あくまでもチームパフォーマンスの先行指標 なのかと腑に落ちました。結局、メンバーひとりひとりが、同僚、上司、部下をリスペクトすることから始めないと心理的安全性なんて確保できないでしょうし、リーダーはそれをチームメンバーに促すことまでしかできないしねぇ。

自分だったら、このあたりで悩むよりも、「だれをバスに乗せるか?」で十分悩みたいなぁと思いました。そっちのほうが楽しそうだし。

論文を読んだらアウトプットをしましょう

AdeleのHometown Glory (High Contrast Remix)を聴いていたらなにか書きたい欲求が高まってきたので今夜もまた駄文を投下しようと思います。

先週くらいに企業を超えてオンライン飲み会したときに「良さげな論文教えあってお互いプッシュしあってるかどうか?」みたいな話題がちょっと出たので、そのあたりの自分の考えをちょっとかいておこうかなぁと。このブログは誰に読まれていてどこまでリーチしているのかもはやわからんけど、みなさんの参考になればと。

まず、論文は読みましょう。論文は複利で効いてきて且つ効率がいいので、毎日1%でも人より多く論文を読めばいずれ自分への返礼(黒い仔山羊 @overload)として返ってきます。論文を読むのはザッピングでいいと思いますが、たまに面白そうって感じた論文は丁寧に読む癖をつけておくといいと思います。

それから重要なのはアウトプットすることです。「この論文読む価値あるわ」って同僚に勧めるだけでもいいですし、感想を付けてどこに読み応えがあるかというポイントを示すと更にいいです。そういう習慣を持つことで、論文の読み方が少し変わるし、要約とかポイントを把握することに意識を向けるようになると思います。あとは批評的に読むようにもなるでしょう。それから重要なのは同僚とか上司に自分がどういうことに興味を持っているかというアピールを自然に行うことができることです。おすすめされた論文に目を通して見る人は結構多いし、読んで共感を得たらフィードバックしてくる人も多いように思います。それにより論文を眺める視点に多様性が持ててより深く論文を読めるようになるという利点もあります。大体、論文は読むに従って個人のお作法が効率化(省力化)されてくる一方で、重要な点を見落とすことが多くなりますが、フィードバックを受けることで自分では見落としていた視点に気づくことが多く、ほう!となったりahaとなることがあるので、このような機会は貴重です。

こういうことは社内でやるのがよいかなと思うのですが、うちの会社はそんなカルチャーじゃないんだよなーという人は社内にそういう文化を醸成するように頑張るか、ソーシャルメディアでやればいいと思います。これは転職の際に有利に働くでしょう。ちなみにこういうマインドはGitHubにコードを公開して自分のスキルセットをオープンにしておく感じかなぁと思います。引っ張りたい側からすると、どの程度のスキルがあってどういうことに興味を持っているのかを知れることは非常に利点があります。

楽しく仕事をするためには、常に成長することを意識しないといけないという世の中になりつつあるので、「論文を読むのをやめたら死ぬ」という精神で研究生活を満喫しましょう!

Mishima.sykは来月半ばくらいにやります(多分)。

しゅうかつのやくにたてればやものがたり

Amenは癒やし

ProductName まんがでわかる 理科系の作文技術
中央公論新社 / ¥1,254 (2018-03-30)

久しぶりに、色々聴いてなにか書こうと思ったので駄文をと思い、就活の研究概要に関してメモっておきます。私の妄想なのであしからず。

まず、研究目的と結論は対応付けましょう、これでかなり体裁は整います。このあたりが変だと、その時点で論理性に疑問符がついてポイントかなり落ちますので気をつけるといいと思います。背景と目的はラボに入った時点で天から降ってくるものだと思いますが、大きな目的に対して小さな成果という体裁はどこを目指して何を成し遂げたのかがぼやけるので、目的の方のブレークダウンは必要かなと思います。研究内容のどこに自分はコミットしてどういう成果を出したのかを自信を持って主張できるとかなり印象は良いかなと思います。

また、研究内容に関しては想定質問をきちんと用意して望む方が多いと思いますが、結論と今後の展望に関してはあまり考えずに大きなことを書くとたいてい突っ込まれます。ウェットの研究内容で今後のプランに、突然「機械学習で解決したい」とか「AIを活用して」とかキャッチーなワードをぶっこんで膨らませると大体突っ込まれると思いますので、想定しておくと良いと思います。それから、そもそもの目的に関しても考えておくといいと思います。自分の研究がどういう未来を切り開くのかを語れないと研究者として?が付くと思います。与えられた問題設定のひとつ上のレベルになったときにそれはどういう問題を解決をすることになるのかとかどういう意味を持つのかを答えられるようにしておくとよいのかなと思います。このあたりは、会社に入ってもついてまわると思います。

それから、学会ではないので、研究内容の質問というよりは、「結果をどう解釈したか」とか「それはなぜそう思ったのか?」みたいな人の資質にフォーカスした質問をされることが多いと思うので、普段の研究に対する姿勢が問われるような気がします。教授や助教の先生と普段からよく議論されると良いのかなと思います。

All I need is ....

バスの雇われ運転手なのかそれとも所有者なのかという話

最近ちょっとコーチングとかやらされていて、そういえば自分もコーチングを受けてバスの雇われ運転手からバスのオーナーに意識が変化したなぁと思い出したのでそのあたりのことを書いてみる。一応断っておくと、意識とか行動の変容には特にコーチングは必要ないのだけど、自分の場合はそれがきっかけだったということです。

これから小さなチームを持ちそうな人は、バスに誰をのせるかとかいうビジョナリー・カンパニー2のジム・コリンズの名言やスタートアップをうまくやるにはどうしたらいいかというような知識があるほうがよいと思うので、もし馴染みがなければこの2冊を読んでおくといいです。読書のコスパはよいですからね。

例えばスタートアップとかだと、誰をバスに乗せるかはチームのリーダーが決めやすいけど、そこそこ大きい日本の企業だとそのあたりが曖昧で、チームのマネジャーはあまり雇用に対する裁量は大きくなくて、与えられた人的資源をいかにうまく活用するかを求められがちになると思います。それはつまり、雇われ運転手といった表現に近いのかなぁと。 しかし、チームの成功を考えた場合には、「だれをチームに加えるか」つまり「だれをバスに乗せるか」というのはとても重要だし、その裁量はバスの責任者つまり運転手に任せられるべきだと思うんですよね。というわけで、自分は「だれをバスに乗せるか」ということに対して人任せにしないで自分で選択する方向にしましたという話でした。

終身雇用を前提とした(大きな)組織の考え方だと、いまある人的リソースが最大限に活用されるように配置をうまく行うことが求められるし、それが当たり前のものとして受け入れられています。しかし、終身雇用を前提としなければ、チームのマネジメントとしては、「必要な人材を内外問わず探し出してきてバスに乗せる」ことが最良の選択となり、学会(発表)や論文, twitter,linkedin,GitHubは優秀な人材を探すための手段となるでしょう。つまりこれからのマネジメントには強連結ネットワークも弱い紐帯の強さも大いに活用することが求められてくるのかなぁと思っています。

さて、コーチングの話に戻ると、コーチングは相手の行動変容を起こさせるような気づきを与えることだそうです。コンサルが「今ある問題の解決提案」を行うのに対して、コーチが問題への解決案の提案をせず、解決の主体はあくまでも相手に答えを見いださせることを主目的にしているようです。

ProductName 主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント
ディスカヴァー・トゥエンティワン / ¥1,980 (2009-09-09)

となるとコーチングが有効に働く対象は限られるわけで、しらべたら見つかりました

従来の終身雇用のアプローチだとその時点の社員の能力にあった配置を会社が行い、ひとりひとりの社員が定年までイキイキと働ける職場配置を考えてくれるので、コーチングなどはあまり重要視されないのだろうけれど、これが企業に求められてくるということは、社員の成長を前提とした組織づくりが行われていくわけで、裁量もどんどん下の方に委ねられていくんだろうなぁと思います。

そのうち誰をバスに乗せるかもチームに任せられることになるんでしょうね。というか早くそうなってほしいですね。

ここで差がつく! 英文ライティングの技術

この本の2章が大変参考になった。

また、この本はまだ半分くらいしか読んでいないが、かなり役に立っている。

その「決断」がすべてを解決する

Rebuildで触れられていたので読んでみました。最近、「叱らない育児」みたいにコーチング方面に寄せすぎている本が多いので、ああいうのに飽き飽きしている方は読むと良いかもしれません。

絶えずポジティブであることは「問題からの逃げ」

ほんとこれ。

  • よい人生を送るためのカギは「もっと」を気にすることではなく、「もっと少なく」を気にすること
  • ポジティブな経験を求めることは、それ自体がネガティブな経験である
  • 絶えずポジティブであることは「問題からの逃げ」のいち形態であり
  • 僕らの身に降りかかることはコントロールできないが、それをどう解釈するか、どう反応するかはコントロール可能
  • 他人の問題の責任を過度に引き受けない

「良い質問」をする技術

なかなか良かった。

  • 人は質問に支配されている
  • 否定のメッセージが悪い質問を作り出す
  • 良い質問とは「軽い質問を気づきをもたらすように変えたもの」か「重い質問を答えたくなるように変えたもの」
  • コンサルタントはアドバイスをするがコーチはしない
  • ネガティブな質問をしない、そういう場合には未来に向けた質問に変える