ポジティブ系やる気出せ系のビジネス本か?と思って敬遠してたのだけど、本屋で手にとったら面白そうだったので買った。社会基盤の現状とこれからに関して考察してある本。
300ページあるけど第三部はおまけ資料的なので実質200ページくらい。
- 〈モチベーション1・0〉…生存(サバイバル)を目的としていた人類最初のOS 。
- 〈モチベーション2・0〉…アメとムチ=信賞必罰に基づく与えられた動機づけによるOS。ルーチンワーク中心の時代には有効だったが、21世紀を迎えて機能不全に陥る。
- 〈モチベーション3・0〉…自分の内面から湧き出る「やる気!=ドライブ!」に基づくOS。活気ある社会や組織をつくるための新しい「やる気!」の基本形。
要するに3.0と2.0の対比。2.0は現状に合わなくなってきていて色々問題が起こっているので、サステイナブルな働き方を説く。内発的(Intrinsic)な動機づけ、つまりタイプIと外発的な(extrinsic)動機づけ、つまりタイプXの二つのタイプにわけて、タイプIは良いですよと。
- モチベーション2.0はそれ以前のOSよりもはるかに洗練され、ヤル気をださせるものだとはいえ、やはり高尚だとは言えない
- 組織のフラット化が進むにつれ、企業には自ら意欲を起こせる人材が必要になる
- 仕事とはしなくてはいけないからするもので、遊びとはしなくてもいいのにすること
- 報酬には本来、焦点を狭める性質が備わっている
- マネジメントはテレビや自転車のようなものだ。人間の発明しの一つにすぎない
- 技術なので陳腐化するってことか?
- マスタリーとは何か価値のあることを上達させたいという欲求
- 教育に大局的見地を与える
タイプI的な「持続可能な学習をサポートする」ための本としては以下の本は良いですね。
また、モチベーション3.0的な生き方を目指すなら、必要最低限の生活は保証されている必要があるかと。それは最低限の賃金を貰うか、必要最低限の定義を下げるかどっちかなので、こういった本読むのも面白い。
社会基盤とか政治的な観点から考えるのであればモチベーション2.0の限界が来てるよね的な本。