私のブログのタイトルは好きなドラムンベースのさらに細かいジャンルからとっているわけですが、最近聴いてる新譜が妙に昔懐かしのJungle感を感じさせる曲が混じってるなと思い、
20年経つからそりゃ回帰もすんのかな
— kzfm (@fmkz___) 2018年12月17日
とtweetしたらありがたいreplyを頂き、よく考えたら確かに分子設計もぐるぐる回っておなじ歴史を繰り返しているようでいて、実は色々と前進しているんだよなーと、一つ思い出したので書いておきます。FMOのことですがw
私とFMOの出会いはかなり古くて、1999だか2000だったか覚えていませんが、CBIの年会に北浦先生がポスター出されていたのを目ざとく見つけて、あれこれというかネホリンハホリンした挙げ句、激ヤバマスト!!!と大興奮したのを忘れていません。
ま、もちろんその当時の同僚や上司のレスポンスは冷笑そのものであったことは言うまでもないことでしたけど、実際のところそもそも計算資源がなかったし、まぁそんなもんかなって感じでしたね。どうしても蛋白-リガンド複合体の計算したかったら切り出してモデル化するのがその当時の王道だったしね(そして製薬企業でやってるのはほとんど見なかったけど)。
その後、数年くらいで基盤の整備が行われてCBI主体の講習会などが開かれて、FMOは誰でも使えるようになったんですが、それでもコンピューター資源の制約は大きくて、このあたりで$40000くらい投資して導入したクラスター(AMDのCPUだったと思う)で計算しても6-31Gくらいの基底関数だと1weekくらいかかっていた(はず)
で、まぁ今だと、ちょっとした投資でクラスター組めば同じくらいの計算5,6時間で終わるし、AWS使えばもっともっと早く計算できるっていう状況になってるっていうのがよくよく考えてみると感慨深いわけです。
機械学習もそうですよね。そして、計算機の速度向上やアルゴリズムの開発で、あたかも発明が起こったかのように見える。たぶん、いろんな分野でそうなんだと思います。MOやMDだって同じ名前のプログラムを使っていても、出来ることの量が圧倒的に違ってきているので質も変わろうとしていると思います。
— Masakazu Sekijima (@m_sekijima) 2018年12月18日
というわけで、計算機資源の速度向上や、結晶化の技術がFMOでやれることの可能性を広げているので、なにか新しい貢献ができるといいなーと思いました。