僕はFacebookが好きではなくて、というよりGoogle+派。
Google+がいいなぁと思う理由の一つにサークル機能があるが、そのサークル機能をつくったヒトの著作なので、面白かった。
色々SNSをつまんでいれば、なぜそういう設計になっているかとか理解できて楽しいし、おそかれ早かれ、企業の研究所もそういう仕組を取り入れなきゃならんだろうから、どういう設計にしよーかなーと色々考えるネタが脳内に投入されて楽しめる。
本書の主張は
ソーシャルネットワークは独立したグループが結びついて形成されている
であり、
社会の中には極端な影響力を持つ人物が存在し、情報の拡散には彼らが欠かせない
とは対立する考え方である。これはマルコム・グラッドウェルの「インフルエンサー」の話ですね。この発想は「世界がどのように動いているかという事実よりも、どのように動いて欲しいかという期待に基づいたものだ」と切り捨てている。神撃のバハムートなんかは実際どうだったのか気になる。
情報の拡散に関してはなかなかおもしろい考察だと思う。
ある情報が広く伝わるかどうかを左右する最も重要な条件は、影響力を持つ人物がいるか否かではなく、影響を受けやすい人物が十分に存在し、彼らが同じように影響を受けやすい人々とつながっているか否かである
放射脳系のヒトとかそんな感じかなぁ、あと津波の人情系のtweetが拡散した時も同じような構図だったかもしれない。影響を受けやすいってのは、内容とかによっても閾値が変化するだろうけど、脊髄反射レベルのretweetは「あーあれ系かー」ってなるしね。
まとめ
ソーシャルネットワークは目新しいものではなく、ソーシャルウェブは一時的な流行ではない
10章の結論に、これから数年でどうなりそうかというようなことが幾つか書いてあるのだけど、それは本を読めばいいと思う。
その他メモ
- facebookの「いいね!」は、内容が本当に気に入ったからというよりも、相手との関係を築くための社会的シグナルを送りたいからなのである。
- シェアされるのは事実よりも感情
- 6次の隔たりのうち、中心に影響を及ぼすのは3次まで
- インフルエンサー探索はコスト高
- 専門家は身近にいて信頼出来る人物を指すことがままある