これも名著。最近素晴らしい本に遭遇する確率が高くて嬉しい。この本も何度も読みなおすべき類の本ですね。
本書は読書技術を3レベルに分けて考えている。
- 基本読書
- 点検読書
- 分析読書
本書が扱うのは、一番高度な読み方である分析読書に関してである。
シントピカル読書ができることは、異なる結論を導き出すことの多いバイオサイエンス関係の論文読みには必須の能力ですね。
ものごとについて意見が一致するときには、共通意見が真実に近いと推定される。しかし、意見が一致しないときは、衝突している意見の中に全面的に真実なものは一つもないかもしれないし、そのうち一つだけが、全面的に真実で、ほかは全部間違っているかもしれない。しかし、また、それぞれの意見が、真実の一部分しかあらわしていない、ということもあり得る。
シントピカル読書にはパラドクスがある。
読むべき本が分からなければ、シントピカルに読むことはできない、シントピカルに読めなければ、何を読めばよいかわからない。
ある程度乱読をしておくと、類似の問題からサーチする領域を絞り込むような鼻が効くようになると思う。