経済学者の橘木俊詔さんと(勝間和代を目指さない系の)香山リカさんの対談本
教育、労働、社会にといったテーマに関して対談している。以前読んだ勝間和代さんとの対談本では何が言いたいのかさっぱり分からなかったが、今回の対談は、納得できることが多かった。
ミクロに見たら勝間さんのような生き方やモチベーションの持ち方のほうが個人的には好きだけど、社会全体といったマクロな見方をするならば、成長しないという前提でどう生きるかってことなので、こういう流れを支持するってことかなぁ。まぁ勝間和代的な生き方ってのは経済成長しているフィールドで個人がどう頑張るかっていう生き方だからなぁ。
社会
経済をもう一度立て直すようにとにかく全力でやるべきなのか、あるいは経済はもう期待薄だと考えて、ある種諦観といいますか、そういう前提のもとに考えるべきなのか
両者とも後者に同意しているし、多くの人がそう考えてる(と僕は思っている)のに、なんでそれを前提にしたライフスタイルを考える人が少ないのかなぁと思うが。
香山
経済成長しなければならないというその発想自体が、もう一般の人たちの感覚とはズレてきてしまっていると思うんです。
教育
大学で職業教育をやるべきか?
- 橘木: Yes
- 香山: No
まぁ、高校卒業した後に入る四年制の何かを大学と呼ぶからいけないんであって、職業教育用の名称の何かを作ればいいんじゃないかと。まぁ、職業教育の場になったら結局何と競争するんだろうか?
橘木
明治時代の帝国大学のように、ほんの数%の人が大学に行くんだったら、高等遊民でもいいと思います。でも、50%もの人が高等遊民をやっていたら、それでは食い扶持はありません。
働くということ
日本は相対的貧困でも絶対的貧困でも世界の先進国のトップレベル。